東京都市大学 北見研究室 Marketing Lab.

REPORT

日本マーケティング学会で学会発表

日本マーケティング学会の学会大会であるマーケティングカンファレンス2017が早稲田大学で開催され、オーラルセッションで北見准教授らの研究チームが学会発表を行いました。

電通パブリックリレーションズとの共同研究である「企業の魅力要素と購買行動の考察」を発表。

研究では、企業の魅力に焦点を絞り,消費者10,000人を対象に調査を実施。10業種150社を提示して、企業の魅力を「人的魅力」「会社的魅力」「商品的魅力」の3つの領域から発想した魅力項目の36項目についての回答を基に、探索的因子分析を行った。その結果、「トラスト(信頼・安定性)」「バイタリティ(活力ある風土)」「提供バリュー」の3つの因子構造であることが示されました。

また、各因子の因子得点を説明変数とし、魅力を感じた後の購買行動に関わる項目を目的変数とする重回帰分析を実施。その結果、「その企業や商品・サービスをネットで検索した」という購買行動が最も説明力が高く、また,3因子の中でも「バイタリティ」因子の影響が大きいことが分かりました。企業の魅力のうち企業の活性や創造性を高める取り組みが、ネット検索に影響を与えることが明らかになりました。

また、「購入」との関連では、企業の魅力要素のうち「提供バリュー」因子よりも「トラスト」因子の方が影響が大きいことが判明。「購入」というアクションに繋げるためには、もちろん商品・サービスの価値説明は必要なのですが、企業の信頼感が伴わないと「購入」に至りにくいことを示唆しました。

魅力的なファクトとして「信頼感」をどのように伝えるか、
PR(パブリックリレーションズ)がますます重要になってくると思います。

「企業の魅力要素と購買行動の考察」の論文フルペーパーは、日本マーケティング学会サイトから誰でもダウンロードできます。こちらをクリックしてください。


研究発表チーム(左から末次電通PR部長、阪井電通PR局長、北見准教授)


会場の早稲田大学


早稲田大学8号館前

この記事をシェア・ブックマークする

カテゴリー